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天の気と地の気――時空モデル選択の総綱

『至真要大論』『六元正紀大論』の多数の治法行列とデータ条文を通過した後、本篇は経方篇の最上位に置くモデル選択の総綱を提示する。すなわち、

天の気と地の気――時空モデル選択の総綱の図
天の気は時間モデル、地の気は空間モデルを優先するという高次のモデル選択原則。

天の気は時間モデル、地の気は空間モデルを優先して読む。

という圧縮原則である。

天の気(天干/時間モデル):司天、化於天など高位・天時・周期変数が主導する失衡では、時間位相と気機方向を優先し、『臓気法時論』を中心とする十天干の補瀉味を参照する。

地の気(地支/空間モデル):在泉、土地物候、地理方位、物質的な配置が主導する失衡では、「土居中央」を中心とする空間五味、五入、克位・扶位などの制衡を優先して読む。

五運六気の治法が難解になる一因は、すべてを一枚の五行相克図で説明しようとすることにある。司天と在泉、天位と地位で同名の六気でも治法が異なる場合、まず「今は時間軸を優先すべきか、空間軸を優先すべきか」を選ぶことで矛盾が減る。

ただし、この総綱を新たな硬直公式にしてはいけない。火の上位散越、寒の上位閉束、湿の苦燥特則、主客勝負、勝復の時間履歴などは、この圧縮原則へさらに条件修正を要求する。反例が出たときは、位置、気性特則、主客、勝復時序、あるいは最初のモデル選択そのものを再点検する。

したがって「天の気=時間、地の気=空間」は結論を先に固定するためではなく、複雑な古典条文をどの座標から読むかを選ぶ高次ルータとして用いるのが最も適切である。