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邪気が地位で反勝するときの治法構造

『至真要大論』の「邪気反勝」は、六気が別の邪気から逆向きに圧されたときの治法である。形式化で最も重要なのは、第一治味は反勝邪気そのものではなく、反勝された「当位本気」で決まることにある。

邪気が地位で反勝するときの治法構造の図
地位で反勝されたとき、第一治味は当位本気の瀉味、寒熱性は勝った邪気へ向ける。

たとえば「風司于地、清反勝之」では清/燥金の邪が優勢だが、第一治味は清邪を克す味ではなく、当位の風木の瀉味である酸温を取る。同様に、熱・火が地に司り寒に反勝されたときは火の瀉味である甘、湿が熱に反勝されたときは土の瀉味である苦、寒が熱に反勝されたときは水の瀉味である鹹を取る。この内部検証では識別可能な司地反勝5/5、司天反勝まで合わせると11/11を復元できた。

反勝邪気だけを見て克邪味を選ぶモデルは3/6にとどまる。同じ熱邪が異なる本気を反勝したとき、第一味が苦・辛・鹹と変わるからである。したがって第一味は邪気の単純関数ではなく、「当位本気が反勝された」という界面を処理する。

最小構造は、

当位本気が反勝される → 第一治味は当位本気の瀉味 → 寒熱の薬性が優勢邪気を反制する

となる。つまり味は本気の失衡、性は反勝邪気を処理する二層である。

特殊なのは「燥司于地、熱反勝之、治以平寒」の「平」で、五味ではない。本篇の形式モデルは辛を欠落候補と予測し、平行する司天条文に「治以辛寒」があることを根拠とする。しかし本文処理では原文「平寒」を欠値・疑似訛文として保持し、モデル推定を原文へ書き換えない。この区別は重要である。

したがって反勝治法の価値は六条を暗記することではなく、まず当位本気を安定させ、第一味は本気瀉味、寒熱性は反勝邪気へ向けるという計算可能な階層を見出す点にある。