本標中気と外感病機の統合
標・本・中気は、前に扱った十二経・六経・六気を本格的に臨床病理へ接続する重要なインターフェースである。風・寒・暑・湿・燥・火を 本、三陰三陽を 標、表裏で相絡するもう一方の経気を 中気 とする。
六経はすべて同じ規則で発病するわけではない。少陽・太陰は主として本に従い、少陰・太陽は本にも標にも従い、陽明・厥陰は中気に従う。そのため同じ六経でも、本・標・中と従化方向が違えば、寒熱燥湿風火の表れは大きく変わる。
これを『熱論』の六経伝変と接続すると、次の外感病機鎖ができる。
六気 → 六経 → 標・本・中気 → 従化 → 経脈部位 → 症状・伝変。
標本中気モデルは主として『素問・六微旨大論』『素問・至真要大論』に由来する。天人合一の観点から見ても、このモデルは臨床診断に実際の制約を与える。
A. 表裏で相絡する二つの気は、シーソーのように、一方が強くなると他方が相対的に弱くなると考えられる。そのため古人は「六経波蕩」のような表現で、経絡の気が波のように此起彼伏する様子を表した。『霊枢・終始』の人迎・脈口で一盛・二盛・三盛を比較する脈法も、表裏相絡の二気を比較する例とみなせる。
B. 標本中気は診断に追加の制約条件を与える。その結果、より少数の病機仮説で、より多くの症状現象を説明できる可能性がある。
C. 太陽篇に少陰方が出たり、少陰篇に太陽方が出たりする構造も、このモデルを置くと理解しやすくなる。
『医学探源』原文の現代語訳
Section titled “『医学探源』原文の現代語訳”「六経の標本・中気を明らかにしなければ傷寒書を読むことはできないので、ここで詳しく解して研究に備える。……少陽の上では火気が治め、その中に厥陰を見る。……陽明の上では燥気が治め、その中に太陰を見る。……太陽の上では寒気が治め、その中に少陰を見る。……厥陰の上では風気が治め、その中に少陽を見る。……少陰の上では熱気が治め、その中に太陽を見る。……太陰の上では湿気が治め、その中に陽明を見る。」
「少陽・太陰は本に従い、少陰・太陽は本にも標にも従い、陽明・厥陰は標本に従わず中気に従う。……少陰・太陽が本と標に従うのは、少陰は本が熱で標が陰、太陽は本が寒で標が陽であり、標本が異なる気だからである。そのため本に従うことも標に従うこともあり、主治ではこれを審らかにしなければならない。……陽明・厥陰が標本ではなく中気に従うのは、陽明の中気が太陰湿土で、燥が湿に従って化するからであり、厥陰の中気が少陽相火で、木が火に従って化するからである。」
「『内経』では、傷寒一日に太陽が受け、二日に陽明、三日に少陽、四日に太陰、五日に少陰、六日に厥陰が受けるとする。これが六経説の始まりである。……伝変は表から裏へ、浅から深へ進み、常序がある。……しかしこれは常の順序を述べたにすぎず、拘泥してはならない。……人は形気の稟受が異なり、邪の伝変・侵入も異なるので、一つの常例だけで縛ることはできない。」