比例弁証と処方内の作用層位
比例弁証は各薬の重量そのものだけでなく、方中にある異なる作用方向の相対比率を問題にする。桂枝二越婢一湯、麻黄桂枝各半湯、小建中湯などは比例調節の実例となる。
核心原理は、方剤は薬物の単純加算ではなく、複数の気化ベクトルの合成だということ。桂枝湯は解肌と営衛調和に偏り、越婢湯は脾気を発越する方向へ偏る。「桂枝二・越婢一」は内外層位と気化作用の比率を調整する設計として読める。
小建中湯も明瞭な例である。桂枝湯を基礎に非常に甘い飴糖を加えると、作用目標がより太陰・脾・中焦へ移る。構成薬は桂枝湯と大きく重なるが、比率と新たな主味の追加によって、方全体の方向が変わる。